PR

【2026年度】高校サッカー1年生9760人はどこから来たか|4人に3人が街クラブ出身、ルーキーリーグ264校の入口マップ

スポンサーリンク

※当サイトは、アフィリエイト広告を利用しています

サッカー入門
記事内に広告が含まれています。

*本ページはプロモーションが含まれています

高校サッカーの1年生は、どこからやってくるのか。中学校の部活なのか、街のクラブチームなのか、それともJクラブの育成組織なのか。

全国13のルーキーリーグU-16に参加している264校の登録メンバーを1人ずつ数えて、9,760人ぶんの前所属チームを集計しました。47都道府県すべての高校が入っています。

結果は、はっきりしていました。4人に3人が街のクラブチーム出身です。中学校の部活は18.2%、Jクラブの育成組織は8.6%しかありません。そして、その比率は地域によっても、リーグの階層によってもまったく違います。

📌 この記事でわかること
・高校サッカー1年生9,760人の出身内訳(街クラブ・中学部活・Jクラブ)
・地域ごとの違い(四国は3人に1人が中学の部活)
・1年生を送り出した3,074チームのランキングと、その半分が「1人だけ」であること
・Jクラブの育成組織から高校へ進んだ841人が、どこへ行ったか
・系列中学からそのまま上がった362人(神村学園は1年生の65%)
・リーグの階層が下がるほどJクラブ出身が消えていくこと(1部12.6%→参入リーグ3.5%)
・1年生の身長(平均170.1cm/ポジション別)

スポンサーリンク

📊 使ったデータ|ルーキーリーグU-16とは

ルーキーリーグU-16は、高校1年生だけでチームを組んで戦う通年のリーグ戦です。北海道・東北・関東・北信越・東海・関西・中国・四国・九州(球蹴男児U-16リーグ)の9地域で行われ、12月の「MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16 ルーキーリーグ」で全国王者が決まります。

さらにその下に、関東の「Hyenas KANTO」、関西の「登竜門U-16リーグ」、九州の「挑男(球蹴男児U-16参入リーグ)」、中国の「NOVA NEXT」という参入リーグがあります。今回はこの4つも含めた13リーグ・全264校を対象にしました。

インターハイや選手権と違ってJFA主催の大会ではなく、参加チームの自主運営によるプライベートリーグです。「1年生から真剣勝負の場を」という趣旨に賛同した高校が集まっています。そのため、出場するかどうかは各校の判断によります。

このリーグは公式サイトで、各校の1年生全員の氏名・ポジション・身長・前所属チームを公開しています。今回はそれをすべて集計しました。

対象のリーグ13リーグ(9地域リーグ+参入リーグ4つ)
対象の高校264校(47都道府県すべて)
選手9,760人(全員が高校1年生)
1校あたり平均37.0人
送り出したチーム3,074チーム
前所属が空欄50人

⚠️ はじめに断っておきます
これは「ルーキーリーグに出ている264校」のデータであって、全国の高校サッカーの縮図ではありません。参加が任意のリーグなので、青森山田・國學院久我山・桐蔭学園・早稲田実業などは入っていません。ただし第104回全国高校サッカー選手権に出場した48校のうち41校は含まれています。青森山田・大手前高松・桐蔭学園については、各校の公式サイトから別に集計して⑩に載せました。

① 高校サッカー1年生の4人に3人は「街クラブ」出身

まず全体像です。前所属チームを3つに分けて数えました。

出身人数割合
街のクラブチーム7,088人72.6%
中学校の部活1,781人18.2%
Jクラブの育成組織841人8.6%
空欄(前所属の記載なし)50人0.5%

街のクラブチームが7,088人・72.6%。中学校の部活は1,781人・18.2%、Jクラブの育成組織は841人・8.6%です。

ここでいう「街のクラブチーム」は、Jクラブ以外のクラブすべてです。FC LAVIDA(埼玉)や千里丘FC(大阪)のような全国区の強豪から、地元の子どもを集めている小さなクラブまで含まれます。

大学の新入生とは、ちょうど逆の形です
同じ2026年度の大学サッカー新入部員3,019人を数えたときは、高校の部活出身が83.8%、クラブのユース出身が15.9%でした。高校の入口では街クラブが7割を占め、大学の入口では高校の部活が8割を占める。中学から高校へ上がるタイミングで、クラブの選手が一気に高校の部活へ流れ込んでいることになります。

Jクラブの育成から高校へ来るのは12人に1人

Jクラブの育成組織(ジュニアユース/U-15)出身は841人・8.6%61クラブから来ています。J1からJ3まで、下部組織を持つほぼすべてのクラブが名を連ねました。Jクラブは1つのクラブが地域ごとに複数のジュニアユースを持つことが多く、61クラブの育成網は118チームに分かれています。

中学年代でJクラブのアカデミーにいた選手のうち、そのままユース(U-18)へ上がるのは一部です。上がらなかった選手、あるいははじめから高校で戦うことを選んだ選手が、この人数です。

この記事に入っていない同学年がいます
高校1年生の年代には、高校の部活ではなくJクラブのユース(U-18)や三菱養和SCのようなクラブのユースへ進んだ選手もいます。この記事はルーキーリーグ=高校の部活のデータなので、その選手たちは1人も入っていません。つまりここで見ているのは、「高校の部活を選んだ側」だけの地図です。

② 地域でまったく違う|四国は3人に1人が中学の部活

ここからが本題です。同じ「高校サッカー1年生」でも、地域によって出身の内訳が大きく違います。

地域校数人数街クラブ中学部活Jクラブ
四国18校480人58.1%35.6%5.2%
九州42校1,549人66.4%27.1%6.5%
中国26校986人68.5%22.6%7.9%
東海23校1,076人70.8%19.1%10.0%
北海道19校532人77.1%17.3%5.5%
東北24校923人73.7%16.3%10.1%
関西36校1,224人76.4%13.4%9.9%
関東52校2,163人75.7%13.1%10.0%
北信越24校827人82.5%8.7%8.5%

四国と北信越で4倍の差
中学校の部活出身は、四国35.6%に対して北信越8.7%。同じ日本の高校サッカーとは思えないほど違います。街クラブの比率も四国58.1%・北信越82.5%と正反対です。

四国の数字は「系列中学からの内部進学」では説明できません。内部進学の27人を除いても四国は30.0%で、やはり最も高いままです。四国には中学年代のクラブチームが他地域ほど多くなく、公立中学校の部活からそのまま高校へ進む道が今も太い、ということだと考えられます。

北信越と北海道は、8割が街クラブ

逆の端にいるのが北信越(街クラブ82.5%・中学部活8.7%)北海道(77.1%・17.3%)です。北信越は9地域で最も街クラブの比率が高く、中学部活の比率が最も低い地域でもあります。

グランセナ新潟FC22人、長岡JYFC19人、セブン能登13人、エスポワール白山12人——北信越は、県ごとに中核となるクラブが育っている地域です。

Jクラブ育成出身が少ないのは四国と北海道

Jクラブの育成組織出身は関東・東海・東北・関西・北信越が8〜10%台で並び、少ないのは四国5.2%北海道5.5%です。これは単純に、その地域にJクラブがいくつあるかを反映しています。北海道のJクラブは北海道コンサドーレ札幌だけで、北海道の29人は全員そのコンサドーレの育成組織(札幌・室蘭・旭川・釧路)の出身でした。

③ 1年生を最も多く送り出したチームTOP30

3,074チームのうち、264校へ最も多くの1年生を送り込んだのはどこか。上位30チームです。

#チーム区分人数進んだ高校(上位)
1千里丘FC街クラブ33人大阪学院6、阪南大高5、関西大学北陽3 ほか14校
2FC多摩街クラブ32人実践学園5、正智深谷4、日大明誠4 ほか11校
3ガンバ大阪門真Jクラブ31人東海大仰星6、初芝橋本4、阪南大高2 ほか16校
4宇治FC街クラブ31人奈良育英9、京都先端科学大附6、東山4 ほか7校
5流経柏中中学26人流経大柏26
6MIOびわこ滋賀U-15街クラブ26人近江7、東山5、立命館守山5 ほか6校
7FC LAVIDA街クラブ25人昌平21、前橋育英1、日体大柏1 ほか2校
8フェルボール愛知街クラブ24人帝京大可児3、中京3、流経大柏2 ほか12校
9ブレイズ熊本街クラブ24人大津13、東海大星翔5、熊本学園大付3 ほか3校
10札幌ジュニア街クラブ23人札幌第一5、東海大札幌4、札幌創成3 ほか6校
11廿日市FC街クラブ23人広島工大9、広島翔洋5、沼田3 ほか3校
12MIRUMAE FC街クラブ23人盛岡誠桜5、盛岡商業5、盛岡中央4 ほか6校
13前橋FC街クラブ22人健大高崎8、前橋育英6、前橋商業3 ほか4校
14グランセナ新潟FC街クラブ22人北越6、東京学館新潟5、日本文理4 ほか4校
15RIP ACE SC街クラブ21人近畿大附属4、昌平2、阪南大高2 ほか11校
16クマガヤSC街クラブ21人成徳深谷8、佐野日大3、矢板中央2 ほか7校
17A.C.アスミ街クラブ21人武南6、東海大高輪台3、成徳深谷3 ほか8校
18アリーバ街クラブ21人宮崎第一7、宮崎日大3、鵬翔2 ほか7校
19刈谷JY街クラブ20人名古屋5、帝京大可児3、鹿島学園2 ほか8校
20サンフレッチェびんごジュニアユースF.CJクラブ20人如水館14、市立船橋1、岡山学芸館1 ほか4校
21静岡学園中学校中学20人静岡学園20
22大阪市ジュネッスFC街クラブ20人阪南大高5、清明学院3、東海大翔洋2 ほか10校
23FC桜が丘ジュニアユース街クラブ20人清水桜が丘13、清水東4、東海大翔洋2 ほか1校
24エベイユFC街クラブ20人神戸弘陵8、神戸星城4、三田学園2 ほか6校
25横浜FC鶴見Jクラブ19人帝京3、横浜創英3、駒澤大高2 ほか11校
26神戸FC街クラブ19人滝川第二6、神戸星城4、履正社2 ほか7校
27浜松開誠館中学校中学19人浜松開誠館17、磐田東1、豊川1
28アイリスFC住吉街クラブ19人阪南大高6、興國3、大商大堺3 ほか6校
29長岡JYFC街クラブ19人帝京長岡9、中越4、新潟明訓2 ほか3校
30シーガル広島街クラブ19人広島皆実4、作陽学園4、瀬戸内3 ほか5校

1位は千里丘FC(大阪)33人、2位FC多摩(東京)32人、3位ガンバ大阪門真31人、4位宇治FC(京都)31人TOP30のうち24チームが街クラブで、Jクラブの下部組織は3チーム、中学校は3校しかありません。

①で見た「4人に3人が街クラブ」は、平均の話だけではありません。送り出す側のランキングでも、上位は街クラブが占めています

Jクラブが上位に出てこない理由

この表はチーム単位です。Jクラブの育成組織は、1つのクラブが地域ごとに複数のチームを持っています。たとえば清水エスパルスは、清水エスパルスJY・JY三島・SS静岡・SS藤枝・SS富士・SS榛原の6チームで合わせて50人を送り出していますが、最も多い清水エスパルスJY(本体)でも12人です。

クラブ合計チーム数内訳
清水エスパルス50人6チーム清水エスパルスJY12、清水エスパルスJY三島10、清水エスパルスSS藤枝10、清水エスパルスSS静岡9、清水エスパルスSS富士6、清水エスパルスSS榛原3
ガンバ大阪46人3チームガンバ大阪門真31、ガンバ堺9、ガンバ大阪ジュニアユース6
サンフレッチェ広島45人3チームサンフレッチェびんごジュニアユースF.C20、サンフレッチェくにびきFC13、サンフレッチェ広島FCJr.ユース12
東京ヴェルディ41人5チームヴェルディSS岩手18、ヴェルディ小山8、ヴェルディS.S.AJUNT7、東京ヴェルディジュニアユース4、ヴェルディS.S.レスチ4
柏レイソル39人5チーム柏レイソルA.A長生15、柏レイソルA.A.TOR’8215、柏レイソルU-155、レイソル流山3、レイソル野田1
北海道コンサドーレ札幌36人4チーム北海道コンサドーレ室蘭U1513、北海道コンサドーレ旭川U-1510、北海道コンサドーレ札幌U-158、北海道コンサドーレ釧路U155

クラブ全体で数えれば清水エスパルス50人・ガンバ大阪46人・サンフレッチェ広島45人となり、街クラブを上回ります。ただしそれは別々のチームの合計であって、1つのジュニアユースから50人が出ているわけではありません。この記事のランキングは、実際に選手が所属していたチームの単位で数えています。

同じ「送り出し方」でも中身は正反対
FC LAVIDA 25人 → 昌平21人(ほぼ全員が同じ高校へ)
千里丘FC 33人 → 17校・6地域(関西・北信越・中国・関東・東北・九州)
同じ25人・33人でも、1校に束ねて送るクラブと、全国にばらまくクラブがあります。FC LAVIDAと昌平のように高校と強く結びついたクラブは、ジュニアユースの段階から進路がほぼ決まっている、ということでもあります。

系列中学は、ほぼ「1校へ」

TOP30に入った中学校の進み方は、クラブとはまったく違います。流経柏中は26人全員が流経大柏へ静岡学園中も20人全員が静岡学園へ。浜松開誠館中は19人中17人、高知中は19人中14人が系列の高校へ進みました。これは後ろの⑥で詳しく見ます。

④ 半分のチームは「1人だけ」|3,074チームのロングテール

TOP30は目立ちますが、全体で見ると景色が変わります。9,760人を送り出した3,074チームの内訳です。

送り出した人数チーム数全チームに占める割合選手数の合計
1人だけ1,493チーム48.6%1,493人
2人516チーム16.8%1,032人
3〜4人462チーム15.0%1,570人
5〜9人388チーム12.6%2,565人
10〜19人191チーム6.2%2,481人
20人以上24チーム0.8%569人

1,493チーム・48.6%が「1人だけ」。2人以下まで広げると2,009チーム・65.4%になります。一方、10人以上を送り出した215チーム(全体の7.0%)で、3,050人・31.2%を占めています。

つまり、高校サッカーの1年生はごく少数の大きなクラブと、膨大な数の「1人だけ送り出したクラブ」でできています。1チームあたりの平均は3.2人です。

受け入れる側の「広さ」も高校で違う

高校の側から見ると、何チームから選手を集めているかにも差があります。

高校1年生出身チーム数
矢板中央111人79チーム
大津99人60チーム
東海大翔洋97人54チーム
大阪学院60人48チーム
仙台育英60人46チーム
神村学園26人8チーム
聖光25人8チーム
松山工業17人8チーム

矢板中央(栃木)は111人を79チームから集めています。対して神村学園(鹿児島)は26人を8チームから——うち17人が系列の神村学園中です。同じ「強豪校の1年生」でも、集め方はまったく違います。

⑤ Jクラブの育成から高校へ|841人はどこへ行ったか

Jクラブの育成組織を出て高校の部活に進んだ841人が、どこの高校へ行ったのかを見てみます。

人数割合
クラブと同じ都道府県の高校へ469人55.8%
同じ地域だが県外の高校へ198人23.5%
別の地域の高校へ174人20.7%

同じ都道府県の高校へ進んだのは55.8%44.2%は県外の高校へ出ています。地域(関東・関西などのブロック)をまたいだのは174人・20.7%でした。

ただし「県外」といっても、千葉のクラブから東京の高校へ、というような通学圏内の移動が多く含まれます。本当に地域を越えて出ていくのは5人に1人、と読むのが実態に近いはずです。

Jクラブ出身が多い高校

高校Jクラブ育成出身1年生比率
藤枝明誠21人82人26%
日体大柏15人33人45%
尚志15人40人38%
日大藤沢14人44人32%
東海大翔洋14人97人14%
履正社14人27人52%
如水館14人73人19%
市立船橋13人27人48%
帝京13人33人39%
飯塚13人52人25%
静岡学園12人60人20%
藤枝東12人30人40%

藤枝明誠(静岡)21人が最多で、清水エスパルス・ジュビロ磐田という静岡の2クラブから多くを迎えています。比率では履正社52%・市立船橋48%・日体大柏45%——1年生の半分近くがJクラブの育成出身という高校もあります。

一方で、264校のうち81校はJクラブ育成出身が1人もいません。Jクラブとの距離は、高校によってまったく違います。

最も多かった流れ

同じクラブから同じ高校へ、最も多く進んだ組み合わせです。

クラブ高校人数
サンフレッチェびんごジュニアユースF.C如水館14人
ヴェルディSS岩手花巻東9人
アルビレックス新潟U-15新潟明訓8人
北海道コンサドーレ室蘭U15北海道大谷室蘭8人
サンフレッチェ広島FCJr.ユース瀬戸内7人
北海道コンサドーレ旭川U-15旭川実業7人
ガンバ大阪門真東海大仰星6人
松本山雅U-15松商学園6人
FC今治U-15今治東6人
ヴェルディSS岩手専大北上6人

⑥ 系列中学からそのまま上がった362人

中学部活出身1,781人のうち、362人その高校の系列中学からの内部進学でした。該当したのは41校です。

高校系列中学から1年生比率
流経大柏26人56人46%
静岡学園20人60人33%
東海大翔洋18人97人19%
日章学園18人77人23%
常葉大橘17人34人50%
浜松開誠館17人40人42%
東北学院17人42人40%
神村学園17人26人65%
多摩大目黒16人52人31%
帝京大可児15人42人36%
高川学園15人54人28%
高知14人35人40%
三田学園13人36人36%
宮崎日大11人42人26%
星稜10人46人22%
長崎南山10人32人31%
聖望学園10人46人22%
札幌大谷9人35人26%
筑陽学園9人51人18%
今治東8人38人21%

神村学園は1年生26人のうち17人・65%が神村学園中からの内部進学です。常葉大橘50%流経大柏46%浜松開誠館42%東北学院40%高知40%と続きます。

中高一貫は「もう1つの育成ルート」
Jクラブのアカデミーが中学3年間で選手を育てるのと同じように、系列中学を持つ高校は6年かけて自前で選手を育てています。流経大柏・静岡学園・浜松開誠館・帝京大可児・高川学園・神村学園——全国上位に顔を出す高校の多くが、この形を取っています。

地域別に見ると、内部進学は東海94人九州70人関東67人に多く、北信越は11人と少なくなっています。とくに東海は、中学部活出身205人のうち94人(46%)が系列中学からの内部進学でした。②で見た東海の中学部活出身率19.1%は、その半分が中高一貫の内部進学だということです。

⑦ リーグの階層が下がると、Jクラブ出身が消えていく

今回は9地域の1部・2部に加えて、その下の参入リーグ4つも集計しました。階層ごとに分けると、きれいな傾斜が出ます

階層校数人数街クラブ中学部活Jクラブ平均身長
1部78校3,227人72.1%15.2%12.6%170.4cm
2部以下116校4,110人73.7%17.4%8.5%170.2cm
参入リーグ70校2,423人71.5%23.6%3.5%169.7cm

Jクラブ育成出身は1部12.6%→2部以下8.5%→参入リーグ3.5%。逆に中学の部活出身は15.2%→17.4%→23.6%と増えていきます。そして街クラブの比率だけは、どの階層でも72%前後で変わりません

この傾斜が意味すること
Jクラブのジュニアユースにいた選手は、高校へ進むときに上のリーグで戦う高校を選ぶ傾向がはっきりあります。一方で街クラブ出身者はどの階層にも同じ割合でいる。「街クラブ出身が多数派」という①の結論は、強豪校に限った話でも、下位リーグに限った話でもありません。

平均身長も170.4cm→170.2cm→169.7cmとわずかに下がりますが、その差は0.7cmです。体格よりも、どの育成組織にいたかのほうが階層と強く結びついています

⑧ 高校1年生の身長|平均170.1cm

ルーキーリーグは身長も公開しています。9,387人ぶんのデータから、高校サッカー1年生の体の大きさを見てみます。

ポジション人数平均身長180cm以上
GK871人174.0cm18.0%
DF2,853人171.8cm7.9%
FW1,688人170.7cm5.7%
MF3,975人167.9cm0.9%
全体9,387人170.1cm5.5%

全体の平均は170.1cm、中央値も170.0cmでした。180cm以上は513人・5.5%、185cm以上は59人、190cm以上は7人だけです。

ポジション別ではGKが174.0cmで最も高く、MFが167.9cmで最も低い。その差は6.1cmあります。GKは5人に1人が180cm以上(18.0%)なのに対し、MFで180cm以上は100人に1人しかいません。

高校1年生はまだ体が出来上がる前の学年です。ここから3年間で伸びる選手も多いので、この数字は「入学時点の姿」として見てください。

⑨ 1年生だけで111人|部員数の話

264校の1年生は平均37.0人でした。ただし幅がとても大きい。

高校1年生
矢板中央111人
大津99人
東海大翔洋97人
藤枝明誠82人
磐田東77人
日章学園77人
三重74人
如水館73人
成徳深谷68人
山形明正68人

矢板中央(栃木)の111人が最多です。大津(熊本)99人東海大翔洋(静岡)97人と続きます。1学年で100人近くというのは、3学年そろえば300人規模ということです。

逆に最も少ないのは函館大谷(北海道)の12人。同じリーグの中に、1学年111人の高校と12人の高校が同居しています。

矢板中央は部員全体で223名と申告していて、プリンスリーグ関東1部から栃木県4部リーグまで5つのカテゴリーにチームを出しています。1学年111人は、そういう規模の学校の数字です。

1年生がいちばん多く、学年が上がると減っていく

学年別の部員数を公開している211校を合わせると、はっきりした形が出ます。

学年合計人数
1年生7,555人
2年生7,111人
3年生6,628人

1年7,555人・2年7,111人・3年6,628人。1年生のほうが3年生より多い学校は127校・60%でした。そして1年生が多い学校ほど、その落差が大きくなります

高校1年2年3年
東海大翔洋(静岡)97人54人46人
磐田東(静岡)77人56人37人
三重(三重)75人46人30人
如水館(広島)72人40人30人
東海大星翔(熊本)64人44人32人
大津(熊本)99人55人75人

「1年生だけで111人」は特別な数字ではありません
東海大翔洋は97人→54人→46人と、3年間で半分以下になっています。磐田東・三重・如水館も同じ形です。大所帯の高校は1年生を多く迎え入れて、学年が上がるにつれて減っていく——という構造をしています。矢板中央の「223名のうち1年生111人」も、その延長線上の数字です。
ただし矢板中央は学年別の内訳を公開していないため、111人という数字はリーグへの登録メンバーをそのまま数えたものです。

⑩ ルーキーリーグに出ていない3校も数えてみた

「では青森山田はどうなのか」。ルーキーリーグに参加していない高校のうち、1年生の前所属を公開している3校を各校の公式サイトから集計しました。出典が違うので①〜⑨の集計には混ぜていません

高校1年生街クラブ中学部活Jクラブ出身チーム数
青森山田62人46.8%43.5%9.7%32チーム
大手前高松29人79.3%10.3%10.3%22チーム
桐蔭学園17人88.2%0.0%11.8%10チーム

※桐蔭学園は背番号のついたトップチーム登録メンバーのみが公開されているため、17人は1年生全員ではありません。比率だけ参考にしてください。

青森山田は「40%が内部進学、残りは全国から1人ずつ」

1年生62人のうち25人・40%が青森山田中学校からの内部進学でした。残りの37人は31チームから来ていて、ほとんどが1人ずつです。札幌ジュニアFC(北海道)、鳥取KFC、大阪市ジュネッスFC、川崎市立大師中学校、吹田市立片山中学校——全国からばらばらに集まっています。

これは⑥で見た神村学園(系列中学65%・8チームから26人)と、④で見た矢板中央(79チームから111人)を1校で両方やっている形です。中学から鍛えた選手を軸に、全国から1人ずつ足していく。

大手前高松は「四国の外から集める」

プリンスリーグ四国に所属する大手前高松(香川)は、29人を22チームから集めています。地元のカマタマーレ讃岐U-15のほか、東淀川FC(大阪)・BRINQ FC KIZUGAWA(京都)・プルミエール徳島・滋賀セゾンFC・海南FC(和歌山)と、四国の外のクラブが目立ちます。②で見たとおり四国全体では中学の部活出身が35.6%ですが、大手前高松は10.3%。同じ四国でも、県外から集める高校はまったく違う形をしています。

桐蔭学園は東急SレイエスFC4人・横河武蔵野FC3人・バディーJY横浜3人。神奈川と東京の街クラブが中心で、中学の部活出身は0人でした。

📋 このデータについて

ルーキーリーグU-16の公式サイトが公開している各校の登録メンバー表を、2026年9月時点で集計しました。対象にした264校は以下のとおりです。

地域校数人数高校(1年生の人数)
北海道19校532人旭川実業39、とわの森三愛39、北海道大谷室蘭37、札幌第一37、札幌大谷35、東海大札幌33、札幌光星31、帯広北31、札幌創成28、北星学園大附28、北海道文教大附27、北海25、帯広大谷23、北海道科学大高23、函館大学付属有斗23、北照21、駒澤大附苫小牧20、クラーク20、函館大谷12
東北24校923人山形明正68、聖和学園60、仙台育英60、八戸学院野辺地西60、専大北上52、学法石川50、宮城工業46、東北学院42、盛岡誠桜41、八戸学院光星41、尚志40、東北生活文化40、東海大山形40、ふたば未来学園38、聖光学院31、帝京安積28、盛岡商業27、盛岡中央26、明桜25、東北25、花巻東22、秋田商業21、西目21、盛岡大附属19
関東52校2,163人矢板中央111、成徳深谷68、湘南工科大附64、大森学園60、前橋育英59、昌平58、東海大高輪台57、佐野日大57、専大松戸57、流経大柏56、実践学園52、多摩大目黒52、相洋51、正智深谷46、共愛学園46、聖望学園46、駒澤大高45、明秀日立45、日大藤沢44、日大明誠44、西武台43、横浜創学館43、山梨学院42、前橋商業41、八千代41、中央学院40、習志野40、成立学園39、健大高崎38、平塚学園38、國學院栃木38、帝京第三36、武南35、国士舘35、浦和南34、日体大柏33、帝京33、桐生第一33、鹿島学園32、堀越32、関東第一31、三浦学苑31、水戸商業31、東海大相模29、細田学園28、東海大甲府28、市立船橋27、韮崎25、桐光学園21、横浜創英21、高崎商業14、東京朝鮮13
北信越24校827人東京学館新潟52、帝京長岡51、上田西49、金沢学院48、松商学園48、遊学館47、星稜46、松本国際44、丸岡43、金沢39、日本文理35、上越34、中越31、鵬学園26、北陸26、富山北部26、新潟明訓25、都市大塩尻25、開志学園JSC25、日本航空石川25、北越24、富山第一21、加茂暁星21、開志国際16
東海23校1,076人東海大翔洋97、藤枝明誠82、磐田東77、三重74、静岡学園60、東海学園60、中京60、津工業52、豊川51、飛龍46、清水東43、帝京大可児42、浜松開誠館40、常葉大橘34、長良34、刈谷33、名古屋32、四日市中央工業31、藤枝東30、海星29、清水桜が丘27、岐阜工業25、暁秀17
関西36校1,224人大阪学院60、京都先端科学大附55、清明学院52、大産大附44、三田松聖42、近畿大附属41、興國41、神戸星城41、大商大堺40、阪南大高38、神戸弘陵37、三田学園36、京都橘36、滝川第二36、大谷36、奈良育英35、立命館守山34、草津東34、芦屋学園34、大阪偕星34、常翔学園32、東山31、大阪桐蔭31、関西大学北陽30、金光大阪28、初芝橋本28、立命館宇治28、履正社27、東海大仰星27、近江26、京都共栄24、近大和歌山23、東大阪大柏原23、清風22、桃山学院21、県立西宮17
中国26校986人如水館73、作陽学園66、岡山学芸館56、高川学園54、広島翔洋51、鳥取城北51、米子北44、広島国際学院43、立正大淞南42、広島新庄42、おかやま山陽40、玉野光南37、広島工大36、広島皆実34、就実34、明誠32、山陽31、宇部鴻城29、開星27、大社26、瀬戸内25、聖光25、沼田24、倉敷23、広島国泰寺22、安芸南19
四国18校480人今治東38、新田37、高知35、済美32、徳島市立31、高松北28、四学香川西27、小津27、岡豊26、高知工業26、徳島科技26、高知中央25、高松商業24、高知商業23、尽誠学園21、帝京第五20、徳島北17、松山工業17
九州42校1,549人大津99、日章学園77、筑紫台63、東海大星翔62、東福岡61、飯塚52、筑陽学園51、宮崎日大42、東海大福岡42、那覇西42、長崎日大40、龍谷39、宮崎工業39、鹿児島実業37、鹿児島37、宮崎第一37、鵬翔36、創成館36、九産大九州35、KBC学院34、佐賀東33、国見33、長崎南山32、九州国際大付31、那覇30、佐賀清和30、れいめい29、鹿児島城西28、福大若葉28、佐賀商業28、鹿児島情報28、長崎総附27、延岡学園27、神村学園26、柳ヶ浦26、樟南26、宜野湾26、日本文理大附属26、熊本国府23、熊本学園大付22、鹿本15、熊本工業14

⚠️ 数字を読むときの注意
① 全国のすべての高校は入っていません。ルーキーリーグは参加が任意のプライベートリーグです。第104回選手権に出た48校のうち41校は入っていますが、青森山田・早稲田実業・福井商業・宇治山田商業・水口・九州文化学園・大分鶴崎の7校は入っていません(青森山田は⑩で別に集計)。選手権に出ていない有力校では、國學院久我山・桐蔭学園などが不参加です。
② 登録メンバー=その学年の部員とみて差し支えありません。各校が申告している1年生の部員数と突き合わせたところ、判明した211校の合計で登録7,629人に対し申告7,555人(101.0%)、172校が誤差3人以内でした。
③ 「前所属」は各校の書き方のままです。「流経柏中」と「流経柏中学校」のような表記の違いは同じチームとしてまとめ、「○○FC」と「FC○○」も同一としました。ただし同じ名前のクラブ・中学校が各地にある場合は区別できていません(例:千葉と新潟の「Wings」は別クラブと判断して分けましたが、公立中学校に多い「城東中」「朝日中」などは地域をまたいで合算されている可能性があります)。
④ Jクラブの下部組織の数え方。クラブ名を冠した地域のジュニアユース(サンフレッチェびんご、北海道コンサドーレ室蘭、ヴェルディSS岩手など)も、そのクラブの育成組織として数えました。逆に、藤枝東FC・藤枝明誠SCのような高校の系列クラブは街クラブに含めています。また、MIOびわこ滋賀やHonda FCのようなJFL・地域リーグのクラブも街クラブ扱いです。
⑤ ⑩の3校は出典が違います。青森山田(footballnavi)・大手前高松(部活ナビ)・桐蔭学園(公式サイト)は別に集計したもので、①〜⑨の9,760人には含めていません。桐蔭学園はトップチーム登録メンバーのみです。
⑥ リーグと所在地がずれる3校。静岡学園と清水桜が丘は関東ルーキーリーグ、四日市中央工業は関西の登竜門リーグに参加していますが、地域別の集計では所在地にあわせて東海に入れています。
⑦ 数に入れられなかったもの。参加265校のうち一条(奈良)だけは選手表が公開されておらず、集計から外しました。奈良県が奈良育英35人のみになっているのはこのためです。また前所属が空欄の50人のうち13人は東京朝鮮1校に集中しており、この学校は①の内訳にまったく反映されていません。

📝 まとめ

高校サッカー1年生9,760人はどこから来たか(2026年度・ルーキーリーグ264校)
街クラブ72.6%/中学の部活18.2%/Jクラブ育成8.6%
・中学の部活出身は四国35.6%に対し北信越8.7%と4倍の差
・最多の送り出し元は千里丘FC(大阪)33人TOP30のうち24が街クラブ
・送り出した3,074チームのうち1,493チーム(48.6%)は1人だけ
・Jクラブ育成出身841人のうち44.2%が県外の高校へ
系列中学からの内部進学が362人。神村学園は1年生の65%
Jクラブ育成出身は1部12.6%→参入リーグ3.5%。街クラブはどの階層も72%前後
・1年生の平均身長は170.1cm。GKとMFで6.1cmの差
・リーグ不参加の青森山田は1年生62人の40%が青森山田中(⑩)

中学年代で街クラブにいた選手が、高校で一気に部活へ入ってくる。その入り方が、四国では中学の部活経由、北信越では街クラブ経由、関東・東海ではJクラブ経由と、地域ごとにまったく違う形をしています。

この記事は「2026年度の高校1年生がどこから来たか」を記録したものです。彼らが3年後にどの大学へ行くのか、その先どうなるのかは、また別の話になります。その時に見返せるように残しておきます。

同じ2026年度に、大学サッカー部へ入った3,019人がどの高校から来たのかを数えた記事はこちらです。高校サッカーの「出口」の側になります。

【2026年度】全国121大学3019人の新入生はどの高校から来たか|藤枝明誠41人・青森山田37人、送り出し校808校の進路マップ
2026年度に全国121大学のサッカー部へ入った新入生3019人の前所属を集計しました。最多は藤枝明誠41人、青森山田37人。送り出し校808校のうち438校は1人だけ。Jクラブユース出身率は関東21.1%に対し東海9.6%・四国0%と、西日本ほど低くなります。

大学サッカーのリーグ構造そのものを解説した入門記事はこちらです。

【2026年最新】大学サッカーのリーグ構成がわかる入門ガイド|全国9地域の仕組みと総理大臣杯・インカレの違い
大学サッカーは全国9地域の独立したリーグでできています。関東は1部12チーム+下部リーグ、関西は4部まで、四国の1部は6チーム。総理大臣杯とインカレの違い、出場枠が関東10・四国1と偏る理由まで、はじめての方向けに整理しました。

第105回全国高校サッカー選手権の都道府県予選は、こちらでまとめています。

【2026年9月〜11月】第105回全国高校サッカー選手権 都道府県予選 日程・代表校まとめ【随時更新】
第105回全国高校サッカー選手権の47都道府県予選の日程と代表校を一覧でまとめました。千葉8/29、東京・群馬・新潟9/5など予選開幕日から、神奈川・石川・長野11/8の決勝日まで。予選が進むごとに代表校を随時更新します。

最後までお読みいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました