2026-27シーズンのJリーグには、まだ10代の選手が何人もピッチに立っています。しかも「ベンチに座っている」のではなく、シーズンを通してレギュラーを張っている選手がいます。
この記事では、2006年1月1日以降に生まれ、2025年シーズンまたは2026年の百年構想リーグで実際に出場した選手を、J1・J2・J3から14人紹介します。人気や期待値ではなく、出場時間という実績で選びました。
ただ、ひとつ先にお伝えしておきたいことがあります。彼らをJリーグで見られる時間は、思っているより短いかもしれません。この2026年の夏だけで、若手の主力が何人も欧州へ渡っていきました。詳しくは記事の後半で触れます。
- J1・J2・J3で出場を掴んでいる20歳以下の選手14人
- 2025年→2026年の出場時間・得点の変化(全員のデータ付き)
- データから見えた「伸びる若手の共通点」
- この夏すでに海外へ移籍した若手
📌 この記事の選び方
選考基準(3つすべてを満たす選手)
- 2006年1月1日以降生まれ(2026年の年内に20歳以下)
- 2026年7月31日時点でJリーグのクラブに在籍(海外移籍した選手は除外)
- 2025年シーズンまたは2026年百年構想リーグで実際に出場している
データの出どころ:生年月日・身長・ポジションはJリーグ公式のクラブ別選手名鑑、出場記録はFootball LAB、受賞歴はJリーグ公式発表で1人ずつ確認しました。在籍状況は2026年7月31日時点のものです。
※2026年の「百年構想リーグ」とは、2025年シーズンと秋春制の2026-27シーズンをつなぐために2〜6月に行われた特別大会です。J1はEAST・WESTの2グループ、J2・J3はEAST-A/B・WEST-A/Bの4グループに分かれて戦いました。
⚡ 14人 一覧
数字はすべて2026年百年構想リーグのものです。出場時間の長い順に並べています。
| 選手 | 現所属 | Pos | 生年月日 | 出場 | 出場時間 | 得点 | アシスト |
| 永野修都 | FC東京 | DF | 2006.4.15 | 17 | 1560 | 0 | 1 |
| 尹星俊 | 京都 | MF | 2007.5.4 | 18 | 1467 | 0 | 1 |
| 土屋櫂大 | 福島(J3) | DF | 2006.5.12 | 16 | 1440 | 2 | 0 |
| 佐藤海宏 | 新潟(J2) | DF | 2007.2.26 | 15 | 1136 | 0 | 1 |
| 亀田歩夢 | 富山(J2) | MF | 2006.12.19 | 18 | 1110 | 6 | 1 |
| 石橋瀬凪 | 湘南(J2) | MF | 2006.4.22 | 12 | 847 | 1 | 1 |
| 嶋本悠大 | 清水 | MF | 2006.10.26 | 12 | 829 | 3 | 0 |
| 姫野誠 | 千葉 | MF | 2008.8.12 | 18 | 730 | 1 | 0 |
| 荒木琉偉 | G大阪 | GK | 2007.10.14 | 7 | 630 | – | – |
| ピサノ アレックス幸冬堀尾 | 名古屋 | GK | 2006.1.10 | 4 | 360 | – | – |
| 道脇豊 | いわき(J2) | FW | 2006.4.5 | 13 | 355 | 1 | 0 |
| ワッド モハメッドサディキ | 北九州(J3) | FW | 2006.5.29 | 17 | 323 | 3 | 0 |
| 中島洋太朗 | 広島 | MF | 2006.4.22 | 8 | 303 | 0 | 0 |
| 森壮一朗 | 岡山 | DF | 2007.6.29 | 12 | 302 | 1 | 0 |
※現所属は2026年7月31日時点。クラブ名の後ろに(J2)(J3)がないクラブはJ1です。百年構想リーグ当時と所属が異なる選手は、本文でその経緯を説明しています。
🔥 データを並べて見えた「伸びる若手の共通点」
14人ぶんの数字を2025年シーズンと並べてみたところ、伸び方は3つのパターンに分かれました。
① 強豪クラブで出番がなく、下のカテゴリーへ出て主力になった
いちばん変化が大きいのがこのタイプです。J1の強豪でほとんど出番がなかった選手が、下のカテゴリーへ移った途端にフル稼働しています。なお2人とも保有元は川崎フロンターレ・鹿島アントラーズのままで、育成型期限付き移籍での「武者修行」です。
| 選手 | 2025年シーズン | 2026年 百年構想リーグ |
| 土屋櫂大 | 川崎フロンターレ(J1) 1試合 2分 | 福島ユナイテッドFC(J3) 16試合 1440分 |
| 佐藤海宏 | 鹿島アントラーズ(J1) 2試合 12分 | アルビレックス新潟(J2) 15試合 1136分 |
とくに土屋櫂大は象徴的です。川崎フロンターレでの出場は1試合2分だけでしたが、J3の福島ユナイテッドFCでは16試合すべてにフル出場(1440分)。そしてU-21日本代表に選ばれました。佐藤海宏も鹿島での12分から、新潟で1136分へ。2人とも代表に届いています。
つまり、「J1の強豪でベンチにいる」より「J3で90分プレーする」ほうが、代表に近づくことがあるということです。若手にとって移籍が後退ではないことを、この数字がよく表しています。
② 何年もレンタルを重ねて、カテゴリーを渡り歩いている
①と同じくJ1クラブに籍を置いたままですが、こちらは複数のクラブを渡り歩きながら何年も出場機会を積んでいるタイプです。同じ「レンタル生活」でも、たどり着いた場所は対照的でした。
| 選手 | 保有元 | 2025年 | 2026年 百年構想 | 2026年夏の現在地 |
| 永野修都 | FC東京 | 鳥取(J3) 31試合 2330分 | 藤枝(J2) 17試合 1560分 | FC東京(J1)へ復帰 |
| ワッド モハメッドサディキ | 柏レイソル | 琉球(J3) 12試合 283分 | 岐阜(J3) 17試合 323分 3得点 | 北九州(J3)へ |
永野修都はJ3→J2と1つずつカテゴリーを上げ、そのまま親元のJ1へ戻ってきた成功例です。出場時間だけ見れば2330分→1560分と減っていますが、相手のレベルが上がったうえで全試合先発を続けているのが中身です。
一方のワッド モハメッドサディキは、柏レイソルに籍を置きながら2025年に琉球、2026年前半に岐阜、そして夏から北九州と、3年続けて育成型期限付き移籍で戦っています。ただし移った先は3クラブともJ3で、永野のようにカテゴリーを上げていく形にはまだなっていません。それでも出場時間323分で3得点と、短い時間で結果を出す力は数字に表れています。J1の柏レイソルに戻るために必要なのは、まず1シーズンぶんの出場時間でしょう。
③ 同じクラブで「途中出場要員」から「先発」に変わった
移籍していなくても、使われ方が変わった選手たちです。先発の数に注目してください。
| 選手 | 2025年シーズン | 2026年 百年構想リーグ |
| 亀田歩夢 | 9試合 209分 1得点 先発0 | 18試合 1110分 6得点 先発11 |
| 石橋瀬凪 | 10試合 229分 先発1 | 12試合 847分 1得点 先発10 |
| 嶋本悠大 | 13試合 398分 0得点 先発5 | 12試合 829分 3得点 先発10 |
3人とも出場試合数はほとんど変わっていないのに、先発の数と出場時間が一気に増えています。「終盤に出てくる選手」から「最初から計算される選手」へ、監督の見方が変わったということです。亀田歩夢は先発0から11へ、得点も1から6へ伸ばしました。
④ 育ったのはどこか:14人中11人がJクラブのアカデミー出身
本編14人の育成年代をたどると、11人がJクラブの下部組織で育っています(別枠の吉田湊海・山本丈偉も、それぞれ鹿島ユース・東京ヴェルディユースの出身です)。
千葉の姫野誠、京都の尹星俊のようにそのままトップチームへ上がったホームグロウン選手もいれば、川崎フロンターレU-18出身の土屋櫂大、柏レイソルU-18出身のワッド モハメッドサディキのように、育ったクラブを離れて別のカテゴリーで出番を掴んだ選手もいます。
高校サッカー出身は3人だけでした。嶋本悠大(大津高校)・亀田歩夢(流通経済大学付属柏高校)・石橋瀬凪(神戸弘陵学園高校)です。このうち石橋はヴィッセル神戸のジュニアユースから高校へ進んだ選手なので、「クラブか高校か」はもはやきれいに分かれないことも分かります。
少し変わった経歴もあります。亀田歩夢は小学1年から中学3年までフットサルでプレーし、湘南ベルマーレのサテライトチームのジュニアユースから流経大柏へ。森壮一朗は石川県からJFAアカデミー福島U-15へ進み、そこから名古屋グランパスU-18に加わっています。荒木琉偉にいたっては三重県伊勢市の出身で、小学校卒業と同時に親元を離れてガンバ大阪の育成組織に入りました。
まとめると
14人のうち6人(永野修都・森壮一朗・佐藤海宏・土屋櫂大・道脇豊・ワッド モハメッドサディキ)が、育成型期限付き移籍などで一度クラブを離れる経験をしています。一方で尹星俊・姫野誠・荒木琉偉のように、自分のクラブでそのまま定位置を掴んだ選手もいます。育ち方はひとつではありませんが、共通しているのは「まとまった時間ピッチに立てる場所を見つけた」ことです。
⚽ J1(8人)
DF 永野修都(FC東京)
2006年4月15日生まれ/182cm/東京都練馬区出身
育成年代:練馬FC → FC東京U-15深川 → FC東京U-18
| 2026年 百年構想リーグ | 藤枝MYFC 17試合(17先発)1560分 1アシスト |
| 2025年 | ガイナーレ鳥取(J3)31試合 2330分 1得点 |
| 受賞・代表歴 | J2・J3百年構想リーグ EAST-B ベストイレブン/U-21日本代表 |
J3→J2→J1と、2シーズンで3つのカテゴリーを駆け上がった選手です。2025年はJ3の鳥取で31試合2330分、2026年の百年構想リーグはJ2の藤枝で17試合すべて先発して1560分。これは今回の14人で最長の出場時間です。EAST-Bのベストイレブンにも選ばれ、育成型期限付き移籍の期間が満了した6月27日にFC東京へ復帰しました。
👀 ここを見てほしい:「休まない」ことそのものが武器です。2年続けて所属先でほぼ全試合フル出場という働き方は、この年代のディフェンダーとしてはかなり異例です。
MF 尹星俊(京都サンガF.C.)
2007年5月4日生まれ/170cm/大阪府出身
育成年代:京都サンガF.C.の下部組織(ホームグロウン選手)
| 2026年 百年構想リーグ | 18試合(18先発)1467分 1アシスト |
| 2025年 | — |
京都の下部組織で育ったホームグロウン選手です。百年構想リーグは18試合すべて先発して1467分。2007年生まれでありながら、中盤の底のポジションを一度も譲りませんでした。チームの全試合に先発した数少ない若手です。
👀 ここを見てほしい:パスをさばく技術と球際の強さを併せ持つ万能型。「代えが利かない」存在になっているところが、この年齢では珍しいです。
MF 嶋本悠大(清水エスパルス)
2006年10月26日生まれ/180cm/熊本県熊本市出身
育成年代:ブレイズ熊本U-12 → ブレイズ熊本U-15 → 大津高校
| 2026年 百年構想リーグ | 12試合(10先発)829分 3得点(シュート12本/成功率25.0%) |
| 2025年 | J1 13試合 398分 0得点 |
| 受賞・代表歴 | U-21日本代表 |
出場時間が398分から829分へ倍増し、得点も0から3に増えました。注目したいのは効率で、シュート12本で3得点=成功率25.0%は今回の14人で最も高い数字です。
👀 ここを見てほしい:打つ本数は決して多くないのに決めきるところ。少ないチャンスをものにする嗅覚が、数字にはっきり出ています。
MF 姫野誠(ジェフユナイテッド千葉)
2008年8月12日生まれ/171cm/千葉県出身
育成年代:ジェフユナイテッド市原・千葉の下部組織(ホームグロウン選手)
| 2026年 百年構想リーグ | 18試合(8先発)730分 1得点 |
| 2025年 | — |
| 受賞・代表歴 | J1 EAST ベストヤングプレーヤー賞/5月度 月間ヤングプレーヤー賞 |
今回の14人で最年少です。先発8・途中出場10と起用法は流動的でしたが、18試合すべてに絡みました。主戦場は左サイドハーフで、前線の中央でも起用されています。Football LABのドリブル指標はリーグ全体で68位と、出場時間の短さに対して突出して高い数値です。6月25日に契約を更新しました。
👀 ここを見てほしい:仕掛けるドリブル。730分という短い出場時間で賞を獲れたのは、ボールを持ったときの推進力がそれだけ目立っていたからです。
GK 荒木琉偉(ガンバ大阪)
2007年10月14日生まれ/194cm/三重県伊勢市出身
育成年代:伊勢MTK FC → ガンバ大阪ジュニアユース → ガンバ大阪ユース
| 2026年 百年構想リーグ | 7試合(7先発)630分 |
| 受賞・代表歴 | 4月度 月間ヤングプレーヤー賞/U-21日本代表 |
194cmの大型ゴールキーパーです。出場した7試合はすべて先発フル出場で630分。4月度の月間ヤングプレーヤー賞を受賞し、9月のアジア競技大会に臨むU-21日本代表にも選ばれました。
👀 ここを見てほしい:この身長から繰り出すシュートストップと、ハイボールの処理。ゴール前の空中戦で相手が嫌がる高さです。
GK ピサノ アレックス幸冬堀尾(名古屋グランパス)
2006年1月10日生まれ/197cm/愛知県春日井市出身
育成年代:FC.フェルボール愛知 → 名古屋グランパスU-18
| 2026年 百年構想リーグ | 4試合(4先発)360分 |
| 2025年 | J1 16試合(16先発)1440分 |
| 受賞・代表歴 | U-21日本代表 |
今回の14人で最も背が高い197cmのGKです。2025年は16試合に先発しすべてフル出場(1440分)しましたが、百年構想リーグでは4試合にとどまりました。U-21日本代表には引き続き選ばれています。
👀 ここを見てほしい:2025年に1440分を任された実績。今季はポジション奪還がテーマで、荒木琉偉との「大型GK対決」という見方もできます。
MF 中島洋太朗(サンフレッチェ広島)
2006年4月22日生まれ/175cm/広島県広島市出身
育成年代:サンフレッチェ広島ジュニア(小3から) → ジュニアユース → ユース
| 2026年 百年構想リーグ | 8試合(4先発)303分 |
| 2025年 | J1 16試合 800分(2024年はJ1 12試合 302分) |
| 受賞・代表歴 | U-21日本代表 |
2024年から3年続けてJ1でプレーしている選手です。ただし出場時間は2024年302分→2025年800分と伸びたあと、百年構想リーグでは303分に減りました。広島の中盤は選手層が厚く、そのなかでの競争が続いています。
👀 ここを見てほしい:10代前半からJ1のピッチに立ってきた早熟型で、この14人のなかでは最もJ1の出場経験が長い選手です。伸び盛りというより「巻き返しの一年」。ここからどう定位置を取り返すかが見どころです。
DF 森壮一朗(ファジアーノ岡山)
2007年6月29日生まれ/180cm/石川県出身
育成年代:菊川FC → JFAアカデミー福島U-15 → 名古屋グランパスU-18
| 2026年 百年構想リーグ | 名古屋グランパス 12試合(2先発)302分 1得点 |
| 2025年 | 名古屋グランパス 11試合(8先発)621分 1得点1アシスト |
| 受賞・代表歴 | U-21日本代表 |
2年続けてJ1で二桁出場し、2年とも得点を挙げているディフェンダーです。百年構想リーグまでは名古屋でプレーしていましたが、6月23日に岡山へ育成型期限付き移籍(2027年6月30日まで)。より多くの出場機会を求めての移籍です。
👀 ここを見てほしい:ディフェンダーなのに2年連続で得点しているところ。守るだけの選手ではありません。
⚽ J2(4人)
DF 佐藤海宏(アルビレックス新潟)
2007年2月26日生まれ/177cm/茨城県出身
育成年代:鹿島アントラーズ ジュニア → ジュニアユース → ユース
| 2026年 百年構想リーグ | 15試合(13先発)1136分 1アシスト |
| 2025年 | 鹿島アントラーズ 2試合 12分 |
| 受賞・代表歴 | U-21日本代表 |
移籍がそのまま結果になった例です。鹿島では2試合12分しか出番がありませんでしたが、新潟へ移ると15試合1136分。出場時間は約95倍になりました。鹿島から新潟への期限付き移籍(2027年6月30日まで)で、加入1年目からいきなりレギュラーを掴んでいます。
👀 ここを見てほしい:加入1年目でJ2のレギュラーを勝ち取った適応力。環境を変えた判断が正しかったことを、数字が証明しています。
MF 亀田歩夢(カターレ富山)
2006年12月19日生まれ/168cm/神奈川県出身
育成年代:P.S.T.C. LONDRINA ジュニアユース → 流通経済大学付属柏高校
| 2026年 百年構想リーグ | 18試合(11先発)1110分 6得点1アシスト(シュート46本) |
| 2025年 | J2 9試合 209分 1得点(先発0) |
| 受賞・代表歴 | J2・J3百年構想リーグ WEST-A ベストプレーヤー賞/ベストイレブン/U-21日本代表 |
今回の14人で最も劇的に伸びた選手です。2025年は途中出場だけの9試合209分・1得点でしたが、百年構想リーグでは1110分・6得点。チーム最多タイの得点数で、WEST-Aのベストプレーヤー賞とベストイレブンをダブル受賞しました。表彰式は6月13日、MUFGスタジアム(国立競技場)のピッチ上で行われています。
👀 ここを見てほしい:とにかく打つこと。シュート46本は14人で断トツで、1試合平均2.5本。168cmと小柄ですが、カットインから思い切りよく振り抜きます。
MF 石橋瀬凪(湘南ベルマーレ)
2006年4月22日生まれ/180cm/兵庫県出身
育成年代:ヴィッセル神戸 ジュニア → ジュニアユース → 神戸弘陵学園高校
| 2026年 百年構想リーグ | 12試合(10先発)847分 1得点1アシスト |
| 2025年 | J1 10試合 229分(先発1) |
| 受賞・代表歴 | 3月度 月間ヤングプレーヤー賞/U-21日本代表 |
229分から847分へと、先発で使われる選手に変わりました。ヴィッセル神戸の下部組織で育ち、神戸弘陵学園高校を経てプロ入りした選手です。中島洋太朗とは同じ2006年4月22日生まれという偶然もあります。
👀 ここを見てほしい:独特のリズムを持ったドリブル。個の力で局面を打開できるサイドアタッカーで、1対1の場面はとくに見ものです。
FW 道脇豊(いわきFC)
2006年4月5日生まれ/190cm/熊本県熊本市出身
育成年代:太陽SC → ロアッソ熊本ジュニアユース → ロアッソ熊本ユース
| 2026年 百年構想リーグ | アビスパ福岡 13試合(3先発)355分 1得点 |
| 2025年 | — |
| 受賞・代表歴 | U-16からU-23まで各世代の日本代表 |
190cmのストライカーです。ロアッソ熊本でプロデビューし、ベルギーのSKベフェレンへ期限付き移籍、熊本復帰を経て福岡へ。そして6月17日にいわきFCへ育成型期限付き移籍しました(2027年6月30日まで/福岡との対戦には出場できません)。U-16からU-23まですべての年代で日本代表に選ばれてきた選手です。
👀 ここを見てほしい:190cmの高さ。出場時間を求めていわきへ移ったので、本当の勝負はここからです。
⚽ J3(2人)
DF 土屋櫂大(福島ユナイテッドFC)
2006年5月12日生まれ/181cm/神奈川県横浜市出身
育成年代:ダビデFC → バディーSC → 川崎フロンターレU-13 → U-15 → U-18
| 2026年 百年構想リーグ | 16試合(16先発)1440分 2得点 |
| 2025年 | 川崎フロンターレ 1試合 2分 |
| 受賞・代表歴 | U-21日本代表 |
この記事で最も対照的な数字を持つ選手です。川崎フロンターレでの出場は1試合2分だけ。それが福島ユナイテッドFCでは16試合すべてにフル出場して1440分、1分たりとも欠けていません。さらにディフェンダーながら2得点。そしてU-21日本代表に選出されました。
👀 ここを見てほしい:「試合に出る」ことの価値そのもの。J1のベンチにいるよりJ3で1440分プレーしたほうが代表に近づいた、という実例です。
FW ワッド モハメッドサディキ(ギラヴァンツ北九州)
2006年5月29日生まれ/187cm/東京都出身
育成年代:JunsSC U-12 → 柏レイソルU-15 → 柏レイソルU-18
| 2026年 百年構想リーグ | FC岐阜 17試合(2先発・15途中出場)323分 3得点(シュート13本/成功率23.1%) |
| 2025年 | FC琉球(J3)12試合 283分 |
| 受賞・代表歴 | 3月度 月間ヤングプレーヤー賞(FC岐阜在籍時) |
17試合のうち15試合が途中出場という、はっきりしたジョーカー型です。出場時間は323分と短いのに3得点しており、1得点あたり約108分。柏レイソルU-18で育ち、保有元は柏レイソル。2025年の琉球、2026年前半の岐阜に続き、夏からギラヴァンツ北九州でプレーしています。3月度の月間ヤングプレーヤー賞を受賞したのは岐阜在籍時でした。
👀 ここを見てほしい:終盤に出てきて仕留めるタイプ。187cmの高さがあり、シュート成功率23.1%は嶋本悠大に次ぐ効率の良さです。
🌱 別枠:ここから出てくる2人
名前をよく聞くけれど、出場実績はまだこれからという選手も挙げておきます。上の14人とは分けました。
吉田湊海(鹿島アントラーズ・FW/2008年7月15日生まれ・172cm・神奈川県大和市出身)
育成年代:FC多摩ジュニアユース → 鹿島アントラーズユース(鹿島学園高校に在学)
鹿島ユースに在籍していた高校2年時の2025年4月29日、16歳9カ月14日でクラブ史上最年少デビューを達成し、その年の12月にプロ契約を結びました。ただし出場は2025年のJ1で1試合1分、百年構想リーグで1試合11分の通算12分。評価の高さと出場時間がまだ結びついていない段階です。
山本丈偉(東京ヴェルディ・MF/2006年5月18日生まれ・187cm・神奈川県出身)
育成年代:つくい中央FC → 東京ヴェルディジュニア → ジュニアユース → ユース
187cmという体格を持つ中盤の選手で、シーズン前のブレイク候補にも挙げられていました。百年構想リーグでは4試合63分・先発0。まとまった時間を得るのがこれからの課題です。
🚨 この夏、すでに海を渡った若手たち
冒頭で触れた話です。百年構想リーグで評価を上げた若手は、6月から7月にかけて次々と欧州へ移籍しました。
| 選手 | 移籍前 | 移籍先 | 発表 |
| 安藤晃希 | 水戸ホーリーホック | ロイヤル・アントワープ🇧🇪 | 2026年6月23日 |
| 山本天翔 | ガンバ大阪 | ドルトムントU-23🇩🇪 | 2026年7月7日 |
| 石渡ネルソン | セレッソ大阪 | シント=トロイデン🇧🇪 | 2026年7月17日 |
| 佐藤龍之介 | FC東京 | バレンシア🇪🇸 | — |
とくに安藤晃希は、流通経済大柏高から水戸に加入して百年構想リーグ8試合2得点、4月度の月間ヤングプレーヤー賞を獲った18歳でした。加入からわずか半年で欧州へ渡っています。
石渡ネルソンにいたっては、J1 WESTのベストヤングプレーヤー賞受賞者です。賞を受け取ってから1か月ほどで移籍が決まりました。
つまり、この記事の14人も、来年の同じ時期には何人か日本にいないかもしれません。「気になる選手ができたら、今シーズンのうちにスタジアムで見ておく」——それがいちばん確実です。
📝 まとめ
20歳以下でJリーグの出場時間を掴んでいる14人を、J1・J2・J3から紹介しました。
- 出場時間トップ3は永野修都(1560分)・尹星俊(1467分)・土屋櫂大(1440分)
- 14人中6人が育成型期限付き移籍などでクラブを出ており、全員が出場時間を伸ばした
- 土屋櫂大は川崎Fで2分→福島(J3)で1440分。そしてU-21日本代表に選出
- 亀田歩夢は209分1得点→1110分6得点。WEST-Aのベストプレーヤー賞を受賞
- 14人中11人がJクラブのアカデミー出身。高校サッカー出身は3人だけ
- 百年構想リーグで活躍した若手は、この夏すでに何人も欧州へ移籍している
カテゴリーを下げてでも試合に出た選手が、結果として代表に選ばれている——これは今回データを並べてみて、いちばん印象に残った事実でした。J3やJ2の試合を見るきっかけとして、この14人を追いかけてみてはいかがでしょうか。
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